先行して自然エネルギーの普及が進んできたドイツやデンマークでは、エネルギーに関するデータがタイムリーに公開され、政府機関や独立した研究機関などがそれらのデータを可視化し、研究や政策提言に活用してきました。
そこでは共通のデータのもと、さまざまな視点から科学的な分析がおこなわれ、さらなる自然エネルギーの普及拡大に向けた戦略が立てられ、現実にエネルギー転換が進んできたという側面があります。
これまで、環境エネルギー政策研究所は公開されているデータをもとに図表作成や分析を行い、政策提言や「自然エネルギー白書」に活用してきました。しかし、詳細なデータは非公開となっていることが多く、エネルギーデータの可視化は大きな課題のひとつとなっていました。
そうしたなか、電力システム改革の進展にともなって、2016年4月分から、10の電力エリア毎に1時間単位の電力需給データが公開されるようになりました。
私たちはこうした電力需給にかかわるデータをはじめ、これまで蓄えてきた知見やグラフをより多くの方が利用できるかたちで公開していく必要があると考え、新たなエネルギーデータ可視化Webサイト「ISEP Energy Chart」を開設しました。